【概要】
タイトル | ESD 地域意見交換会 in 静岡「静岡のSDGs教育&ESD」Now! |
日時 | 令和3年11月28日(日)14:00〜17:00 |
会場(本編) | 大田区立伊豆高原学園(静岡県伊東市) オンラインZoom |
主催 | 関東地方ESD活動支援センター |
協力 | VISIONARY INSTITUTE |
参加者 | 25名 |
【プログラム】
■エクスカーション■
11:00 | 伊豆急・伊豆高原駅 改札集合 |
11:05 | 伊東ビジターセンター(ジオテラス伊東)視察(伊豆高原駅構内)
※伊豆半島ジオパーク推進協議会・教育部会(地域ESD拠点)関連施設 |
11:30 | 移動 |
11:45 | 城ヶ崎文化資料館/ITO まなびや Station 視察 VISIONARY INSTITUTE(地域ESD拠点)の運営施設 |
12:15 | 昼食 |
■ 本 編 ■
14:00 | 開会 挨拶・ESD/SDGsの最近の状況 |
14:30 | 地域ESD活動推進拠点の取り組み紹介 特定非営利活動法人アースライフネットワーク <静岡市葵区> 伊豆半島ジオパーク推進協議会・教育部会 <伊豆市> 一般社団法人自然エネルギー推進機構 <伊東市> 公益財団法人 ふじのくに未来財団 <静岡市駿河区> VISIONARY INSTITUTE <伊東市> |
15:30 | ワークショップ 「地域でESDを進めるには?」 |
17:00 | 終了 |
●エクスカーション
午前は地域拠点登録いただいている団体関連施設の視察と海岸でのランチを実施。伊豆ジオパーク専門ガイドさんからしっかりと解説をいただきながらの視察となり、知識&実感を通して 歴史と現在を 同時に習得する機会となりました。海辺への移動過程は予想以上に起伏があり、汗をかきながらの移動となりましたが 伊豆半島ジオパークの大自然を存分に体感できました。
エクスカーション・ガイド:伊豆半島ジオガイド協会 木村正人 氏
●会場施設からのご案内
大田区立伊豆高原学園 副学園長 運営責任者 笠倉秀貴 氏
今回お借りする施設としてご挨拶をいただき、東京都大田区内の小学生が宿泊研修にて施設利用する際に実施する活動等をご紹介いただきました。
●関東ESDセンター及びESD/SDGsの最近の状況紹介
【話題提供】関東地方ESD活動支援センター 島田幸子
「開催趣旨説明・最新動向解説」 ▶発表資料(PDFダウンロード)
環境省と文科省がESDの取組みを推進するために、全国ESD推進センター及び8ブロックに地方ESD活動支援センターを設置しています。関東ブロックを担当するのが関東ESDセンターです。ESDに係る情報共有、活動支援、ネットワーク形成、人材育成の4つを活動の柱としています。全国で148件、内関東では36件の地域ESD推進拠点の皆様と一緒に連携をしながら活動しております。2020年からESD推進のための新たな国際目標として「ESD for 2030」が設定され、SDGsを達成するための人づくりがESDであることが明確となりました。上記に加え2021年11月に行われたCOP26、脱炭素ロードマップとの関連性からも、ますますESDの重要性が問われています。今後、ESDの普及実践をするためにはどうすればいいか、本日は皆様と一緒に考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
●静岡県において「地域ESD活動推進拠点」の取組み紹介
5団体の皆様より、現在の取組みについてご紹介していただきました。
〇特定非営利活動法人アースライフネットワーク<静岡市葵区>
【話題提供】専務理事 服部乃利子 氏 / 青島加奈 氏
「ストップ地球温暖化」 ▶発表資料(PDFダウンロード)
行政・企業と連携した温暖化活動を幅広く実施。小学生向け「アース・キッズチャレンジ」プログラムの実施紹介をお話いただきました。子どもたちがエコリーダーとなり、学校や家庭で地球温暖化防止に取り組むオリジナルプログラムで 小学校4~6年生が対象。2003年に7校からスタートし現在は80校、県内小中学校の約半数48%が実施している。飛躍の要因は市・町の「温暖化計画」に活動を取り入れてもらえるよう働きかけをしたことで、政策連携が成功した結果と考えられる。この他、早い時期から環境学習に取り組んできたたため既に体系化されたプログラムを持つ強みを活かし、小学生~大学生向けのSDGS・ESD教育に対応した各種プログラムのご紹介をいただきました。
〇伊豆半島ジオパーク推進協議会・教育部会 <伊豆市>
【登壇】教育部会長 大塚 明 氏
「伊豆半島ジオパークのESDの取り組み」 ▶発表資料(PDFダウンロード)
県内で初めてユネスコスクール登録を果たした 伊豆市立天城中学校での探求学習として、中学校最終学年で「自分が探求した課題を伊豆市に提言すること」を含んだプログラムをご紹介いただきました。2016年に伊豆半島がユネスコ世界ジオパークに登録されたことをきっかけに、伊豆半島ジオパークをフィールドに据えた「ジオ学習」(ESD教育)の展開を開始。現在は教材となる冊子を作成し校長会などで配布中。「ジオ学習」を通して子どもたちに自分たちの土地に愛着を持たせ、地域の課題に気が付き、自分事として捉え、地域に貢献する人材を育成することを実践中。
〇一般社団法人自然エネルギー推進機構 <伊東市>
【話題提供】代表理事 山下裕子 氏 / 松井 謙 氏
「体験型環境教育 自然エネルギー設備を 見せて! 触れて! 体験する!」
▶発表資料(PDFダウンロード)
2014年から活動開始し現在は全国7カ所で小水力発電施設を展開。防災・福祉利用&地域活性機能を合わせた施設として、地域にも再生可能エネルギーの意義やその教育活動を届けることを目標にしている。具体的なESD活動の一例として、高校生と一緒に小水力発電誘致を分かりやすく伝える「パネル」を作成。作成パネルを活用し、高校生が小学校に出向き「再生エネルギー」についての普及教育を実施するプログラムをご紹介いただきました。また、新企画として来年度から「道の駅」を「自然エネルギー発電所」と「環境学習拠点」として展開するプロジェクトのご報告と、これからの展開として、全国7カ所で連携している地域の困りごとにひとつひとつに丁寧に対応していけるようなスキームをこれからも設計していきたい。とお話をいただきました。
〇公益財団法人 ふじのくに未来財団 <静岡市駿河区>
【話題提供】ふじのくに東部NPO活動センター長 村上茂之 氏
「静岡のSDGs教育&ESD Now!」 ▶発表資料(PDFダウンロード)
2014年に静岡県内でNPO等各種団体と企業をつなぐ目的で、市民コミュニティ財団(市民により構成された団体。設立時には市民から300万円以上もの寄付が集まりました。)として設立。これまでの5年間で93事業を支援実施。団体事業紹介として ①情報センター機能 ②地域中間支援組織支援 ③NPO活動支援④地域NPOネットワーク活動支援をご紹介いただきました。どの活動でも「SDGSをターゲットとした活動を行う団体に助成と伴走支援」を基本指針として活動を展開している。現在は2021熱海土砂災害支援基金や、寄付啓発活動(寄付付き商品、自動販売機、古本寄付、遺贈寄付)を担っている。市民その他皆様からいただいた寄付とNPOとの接点としてこれからも活動を継続していく意思をお話しいただきました。
〇VISIONARY INSTITUTE <伊東市>
【話題提供】代表取締役 薄羽 美江 氏
「VISIONARY INSTITUTE ∞ ITOまなびやstation」▶発表資料(PDFダウンロード)
ITOまなびやStationでは、城ヶ崎文化資料館の江戸時代の木版画や寺子屋教本、明治~戦後まで一連の「教科書」コレクションなど 資料アーカイブを保有。SDGs学習の効果測定方法としてSDGs online Surveyの提供。地元海中ジオマリンの光景映像も公開してる。現在は「三世代を結ぶ地域学習の機会」を重要視し、次世代に残したい講話を伊東市民から聞き取りし、記録をボランティアにより編集、団体のホームページから発信。伊豆半島ジオパーク研究員と共に「ワールドジオカフェ~地域振興をユネスコプログラムから考える~」プログラムを実施中。子どもと話す前に、地域の大人同士で未来の伊豆について話すために、施設を活用した多様なワークショップを実施中。子ども向けプログラムも多岐団体と連携中。
●ワークショップ
後半ワークショップはワールドカフェスタイルを2回転実施しました。2回転目に着地したテーブルで ①「願望・野望」 ②「阻害要因」 ③「今日新しく思いついたやってみたいこと」をブレインストーミングスタイルでシェアしていきました。他団体の状況の把握、同じ悩みを持つことに気がつき、それぞれが目指している未来を表現し合う時間となりました。緊急事態宣言が解除となり、久しぶりの対面研修会だったこともあり、話が尽きることなく、何度も時間延長を繰り返す盛り上がりでした。
●参加者の声(アンケート抜粋)
・自分と違う視点の意見をうかがえて大変よかった。
・知らなかった身近な活動をしることができてよかった。
・伊豆地域を中心とする県内の団体と情報交換できました。
・面白い仲間がたくさんいて、コラボの可能性を感じた。
・ワークショップがとても楽しかった。
・いろいろな人とつながりを持てたのがよかった。
・広い静岡県内での取り組み交流ができてよかった。
・伊豆ジオパークのガイドさんのレベル高さに感動した。
・ESDは名前は知っていたが、具体的には知らなかった。
・普段の活動がESDにつながっていると感じた。
今回は短い時間でしたが、この機会が静岡県でESD活動を推進されている皆様のセクターを超えた連携促進へ少しでもお力になれればと思いました。プレゼンをご用意いただいた登壇者の皆様、ワークショップご参加いただいた皆様、事前準備からたいへんご協力いただきましたVISIONARY INSTITUTE様、会場・宿泊施設ご対応いただいた伊豆高原学園様、この度大変お世話になりました。ありがとうございました。(関東地方ESD活動支援センター 新木)