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2022.09.01 SDGs関連 センター事業 レポート 

<開催報告> 令和4年度 SDGs文化祭


今回で4年目となるこの企画は、SDGsに興味のある中高生の皆さんが、普段通う学校を飛び出して、地域や学年の違う他校の生徒や、企業でSDGsを担当する方との交流・発表をする場です。既にSDGsに関したリサーチや実践を行っている中高生の参加を募ったところ、6チームが参加してくれました。これはコンテストではなく、中高生の皆さんが考えたSDGsの取組みに対し、様々な立場の人と交流し、フィードバックをもらう学び合いの場です。「学校でSDGsについて学ぶ機会が少ない」、「社会で活躍する大人とSDGsについて話してみたい」、「自分が考えるSDGsアクションに対し、率直な意見をもらいたい」などと思う生徒の皆さんに、積極的にSDGsに関わる場所を提供し、大きな反響をいただきました。
 

【令和4年度 SDGs文化祭発表会 概要】

 

日時 令和4年8月3日(水)15:30~18:00 キックオフ:中高生同士の学び合い
令和4年8月5日(金)14:00~16:30 2nd session:企業のSDGs担当との交流
令和4年8月23日(火)16:00~18:00 振返り
実施方法 オンライン(zoom)
主催 SDGs文化祭実行委員会、(一社)ESD TOKYO
協力 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン GCの社内浸透研究分科会SDGs分科会
内容 SDGsの担い手であるユース世代が集い、SDGsの課題解決に向けてユース世代が考えるアクションを、企業でSDGs担当をする社会人や全国の同世代との交流を通じて、SDGsアクションを深化させます。

 

【実施内容】

キックオフ:中高生同士の学び合い(令和4年8月3日)

今回参加したのは3校5チームで、初顔合わせということで、幾つかのブレイクアウトルームに分かれて自己紹介をしました。学年・学校が違えばなかなか接点がないので、貴重な機会です。その後、各チームより現在の活動を紹介し、発表に対して感想などを述べ合いました。発表チームは以下の通りです。
・環境保全(中学3年チーム)
・絶滅危惧種(ムサシトミヨ)の保護(高校2年チーム)
・フーフドロス(高校2年チーム)
・バナナペーパー普及のための活動(高校2年チーム)
・福島でのオーガニックコットン、SDGsファッションショー(中学3年チーム)

最後に、ESD TOKYOの松井さんより、「相手に活動を認めてもらい、それをどう広げていくか?」という今後の取組みに関してのレクチャーをしていただき、終了しました。

 

2nd session:企業のSDGs担当との交流(令和4年8月5日)


2nd sessionは、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)のGCの社内浸透研究分科会・SDGs分科会にご協力いただき、SDGs文化祭に参加する中高生の発表を聞いていただき、コメント・アドバイスを頂きました。GCNJの両分科会のメンバーの方は、SDGsに精通されている方々ですので、かなり専門的なアドバイスをいただくことができました。また中高生も前回のキックオフでもらった感想を取り入れ、発表内容をブラッシュアップしたチームもありました。
実施方法としては、ブレイクアウトルームに2つの中高生チームが入り、企業の方には関心のあるテーマに自由に参加して頂く形で、これを3周しました。ブレイクアウトルームの中でも、専門的な知見からのコメントや、具体的な好事例などを頂きましたが、オンライン終了後にもアンケートフォームよりアドバイス等をいただきました。以下、参加企業の方からのコメントです。このほかにも、絶滅危惧種の保全チームに対し、企業でも同様の活動をされている方から、具体的な事例からのアドバイスを頂くなど、個別に様々な応援メッセージ、アドバイス等を頂いています。

 

  • 資料の完成度やプレゼンの完成度がとても高くて驚きました。企業やNPOさんたちとうまく連携してビジネスベースでうまく進めてほしいです。
  • 自分たちの問題意識がしっかりあって、そこから発展したイベントという点はすごい発想力だし行動力だと思います。
  • Wさん(中学3年)の熱い想いにまず感動ですね。社会課題をしっかり学び、自分の考えを持ち、それを話していく。これはなかなかできないことですが、発表の中に想いがこもっていましたよ。ぜひ、地域や自治体も巻き込んで発信をしていくと広がるのではと思います。SDGsの本質も皆さんに伝えていってくださいね。期待しています。
  • 自分たちでトライアンドエラーを繰り返して、体験して進めているのは本当にすごいと思いました。学びや気づきが多いように思います。ぜひ、いろいろな人に話してみると広がりがありそうな話だと感じます。

 

振返り(令和4年8月23日)

振返りでは、今回SDGs文化祭に参加して学んだことや、今後の取組みについて、意見交換を行いました。以下のような感想が出ました。

  • 学校以外の人と話を聞く機会が初めてだったが、アドバイスが聞けて参加してよかった
  • 新しい見方が広がった。他のグループの不安を聞くことで、同じ悩みなども聞けてとても参考になった
  • 情報共有ができたのが嬉しかった。企業の人のアドバイスも貴重。プレゼンのしかたなど、伝え方を教えてもらって、改善できた。
  • 色々な人から意見をもらって、自分たちのプロジェクトに客観性を持たせることができた。

 

【関係者紹介】

■コーディネーター
松井晋作氏
・(一社)ESD TOKYO 共同代表理事
・桐蔭横浜大学 教育研究開発機構 専任講師
高校教員を10年間務めたのち、多摩大学を経て現職。目黒区・多摩市などで教育コーディネーターに従事する中で、関東地方ESD活動支援センターのユース応援企画のコーディネートを行う。研究分野は、ESD・SDGs・インクルーシブ教育・学校と仕事・社会をつなぐトランジション。
佐藤駿介氏
・(一社)ESD TOKYO 共同代表理事
・私立学校教諭
大学で政治学を学び、一般企業に勤務。その後、大学院を卒業し、私立高校の教員となる。
「実践に伴う知識の獲得」を掲げ、現在はESD/SDGs学習推進担当として活動している。

 

所感

最近の高校生は、小・中学校の頃からSDGsについて学んでおり、SDGsの考え方が身についている生徒も多くなってきています。未来の社会を生きていく若い世代にとって、SDGsやさらにその先のより良い社会づくりは、他人事ではありません。これまで企業と高校生の関係というと、「職場体験」など上下関係的なものが多かった印象がありますが、SDGsが染みついている若い世代と企業が交流することは、お互いにとって深い学びに繋がる水平的な関係にあると思います。企業でSDGsを担当されている方も、中高生の考えの深さに驚かれているのが印象的でした。
また、中高生は自分の学校の中だけで完結している事が多く、他校生徒、世代の異なる人とのコミュニケーションの場というのは、非常に限られているのが現実だと思います。様々な立場の人とディスカッションすることは、彼らにとって視野を広げる大変良い機会となり、新たな発想、知見、知識など得る、またとない機会になったのではと思います。また、「見知らぬ他者」に対して自分の考えを述べる事は、学びの上で大変重要なものだと改めて思いました。このように、「自分の考えを見知らぬ人に向け発表し、内容を議論する」という行為は、特にユース世代のESDとして、大変重要な学びの機会であることを実感しました。
(関東ESD活動支援センタースタッフ:伊藤博隆)

 

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