関東地方ESD活動支援センターでは、関東各地でESDに関する地域意見交換会を実施しています。今回は、栃木県地球温暖化防止活動推進センターとの共催で、実施しました。
・日時:2017/9/8(金)15:00~17:00
・場所:栃木県保健環境センター 大会議室(宇都宮市下岡本町 2145-13)
今回、栃木県地球温暖化防止活動推進センターより、ESDの勉強会開催の打診を頂き、折角の機会でもあり、ESDの意見交換会という事で、事例の紹介と情報交換のためのワークショップを開催する事とした。
↑今回の会議は、栃木県地球温暖化防止活動推進センターが主催するネットワーク会議が予めこの日に設定されており、県内で環境保全や温暖化防止活動を推進する団体を中心に約30名が参加した。
↑温暖化防止のネットワーク会議終了後、温暖化防止推進員の方も加わって、地域意見交換会を開始した。まず関東地方ESD活動支援センターの設立経緯や活動目的、SDGsとESDの関係等についてご説明した後、最近のESDの取組事例(静岡県長泉町、多摩動物公園での取り組み事例)などを紹介した。
↑ESDの具体的な取組事例として、関東EPOで実施している「環境教育・学習における『ESD 推進』のための実践拠点支援」の一環として実施する「栃木県 動物園・水族館連携 ESDプロジェクト」について、NPO法人那須高原自然学校の真山氏と関東EPOの藤本より、事例の紹介を行った。今回は、温暖化防止活動について活動している方が参加者の大半であるが、同じ県内で生物多様性の分野のESDの取組事例を紹介することで、活動のヒントにして頂こうという意図で実施した。
この取組は、宇都宮動物園(宇都宮市)、那須どうぶつ王国(那須町)、なかがわ水遊園(大田原市)の3館が連携して行ってきた『アクアとズー』というプログラムをベースに、外来生物への対応、生き物の命などといった学びの観点を加えて実施している。
↑その後5グループに分かれ、県内外の事例紹介で参考になる点や、良い思った点をまとめるワークショップを実施した。立場の異なる様々な方が、同じテーブルで意見交換する機会となった。
ワークショップのまとめ(協力:栃木県地球温暖化防止活動推進センター)
↑最後に関東地方ESD活動支援センターの企画運営委員の宇都宮大学教育学部の陣内教授より、講評を頂いた。
学習指導要領は、知識詰込型ではなく知識を活かしどう使っていくか、というESD的なものへと戦後最大とも言われるほど変わろうとしている。また、地域での学びも大きなポイントとなっているが、学校だけで実施するのは難しい。皆さんがESD的な視点を持つことで、学校と連携する可能性が高まる。
また、まちづくりの分野でも、農業と福祉の、農福連携が大きくクローズアップされている。高齢化・担い手不足の農業に、ちょっとサポートをすれば働ける人福祉的サポートを受けている人が入ってくる事で新たな担い手となる。色々な分野が繋がることで、非常に広がりが出てくる。
少し枠を外すことで、色々なところと繋がれる。楽しさ、感動、おしゃれ感があれば、若い人も入って来られる。ここから新しい流れを作っていく事に、とても期待している。
今回、栃木県地球温暖化防止活動推進センターの関係団体のほかに、とちぎボランティアNPOセンター「ぽ・ぽ・ら」と、宇都宮まちづくりセンター「まちぴあ」の方にもご参加頂き、ネットワークの充実を図った。今後、こうした地域の既存ネットワークを持つ方・組織と連携して、活動を展開していきたい。
「まちぴあ」さんによる参加レポートblog