【開催概要】
タイトル | 令和3年度 SDGs文化祭 2nd session |
日時 | 令和3年7月27日(火)15:30~17:30 |
場所 | Webにて開催(zoom) |
主催 | SDGs文化祭実行委員会 |
共催 | (一社)ESD TOKYO |
後援 | 東京大学EMPOWER Project |
協力 | 関東地方ESD活動支援センター |
【企画背景】
これまでESDや環境教育は、主に小学校を中心に取り組まれてきましたが、2015年に国連でSDGsが制定されて以降、中学・高校でのSDGs教育へのニーズが高まってきました。こうした背景から、有志によるSDGs文化祭実行委員会を組織し、令和元年度に第1回SDGs文化祭を企画・運営しました。本企画は、SDGsに興味のある生徒を集め、協働して実践・発表の場を設けるものです。SDGsに興味があっても周囲に仲間がいない生徒や、学ぶ機会の少ない生徒に、積極的にSDGsに関わる場所を提供しています。またコロナ禍の影響により学校内外での生徒の活動の場が減少している時期だからこそ実施する価値があると考え、オンラインを活用して開催する事としました。
【本企画の特徴】
中高生を対象としたSDGsの企画は多くありますが、本企画の特徴は以下の3つあります。
①中高生による横の繋がりづくり
近年、SDGsに取り組む学校は増えていますが、まだ限られています。そのため、SDGsに取り組みたい意志はあっても、そのような環境にない生徒が多く存在している。学校の枠を越えて企画立案・運営することで、意志を持った生徒を結び付け、日本におけるSDGsの推進を加速させていきたい。
②中高生と大学生の縦の繋がりの強化
中高生と大学生がSDGsの推進に一緒に取り組むことによって、学校種を越えた新しい教育のデザインを示します。若い力のアイデアを具体化するためには、年齢を越えた協働の学びがとても大切です。
③生徒主体の発信
あくまでも生徒を主体とし、大人は場を提供するだけ、というスタンスを取っています。そのため、いわゆる賞は設けず、あくまでも取り組んだことを評価します。文化祭のように、それぞれが自分の興味の下に、様々な実践と発表を行っていきます。
【令和3年度SDGs 文化祭:全体スケジュール】
キックオフミーティング | 7/18(日) 14:00-16:30 |
オンライン | 問題意識や興味がある分野の共有を行います |
2nd session | 7/27(火) 15:30-17:00 |
オンライン | 各自で考えたアイデアを大人に話して、アドバイスや感想を聞き、アイデアをブラッシュアップします。 |
3rd session | 8/25(水) 10:00-12:30 |
オンライン | チーム分けを行い、今後取り組んでいくSDGsプロジェクトを固めていきます。 |
中間発表 | 9/26(日) 14:00-16:30 |
オンライン | 発表本番に向けてチームごとに途中経過を発表し、本番に備えます。 |
SDGs文化祭 | 10/31(日) 13:00-16:30 |
オンライン | チームで取り組んだ成果を、様々な立場の人に発表し、対話・交流します。 |
■コーディネーター(SDGs文化祭実行委員)
〇松井晋作氏
大学院修了後、高校教員として10年間従事。その後、多摩大学を経て、現在、桐蔭横浜大学教育研究開発機構専任講師。一般社団法人ESD TOKYO共同代表理事。学校と社会をつなぐコーディネート事業や教育プログラム開発、教育効果検証ツール、カリキュラム・マネジメント事業等の多数実績あり。
研究分野は、教育社会学。特にESD(持続可能な開発のための教育)、GCED(地球市民教育)、SDGsの実践と研究。中等教育を対象とした教育データ分析や授業改善、ICTを活用した授業実践など。
〇佐藤駿介氏
(一社)ESD TOKYO 共同代表、私立中学・高等学校教諭
大学で政治学を学び、一般企業に勤務。その後、大学院を卒業し、私立高校の教員となる。
「実践に伴う知識の獲得」を掲げ、現在はESD/SDGs学習推進担当として活動している。
■協力団体
〇東京大学EMPOWER Project
東京大学の学生が中心となって、「誰一人取り残さない世界」を実現するための新プロジェクトを立ち上げました。私たちは、「協力が必要な時は、お声を!」の気持ちを表すマークである「マゼンタ・スター」を広めていくことで、困った時、協力してくれる人をみつけやすく、誰もが誰かのためになれる世界をつくることを目指しています。
【2nd sessionプログラム実施内容】
今回は、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)の「社内浸透研究分科会」という、企業内でCSRやSDGsの社内浸透を担当されている方々の集まりに、参加させて頂きました。
前回のキックオフ時に実施されたSDGsに関する様々なインプットを踏まえて、参加する中高生に「どんなSDGsアクションをやってみたいか」を考えてきてもらい、中高校生2~3名と企業のSDGs担当の方4~6名のブレイクアウト・ルームを作り、中高生から一人5分の発表を行い、企業の方より意見を頂きました。
中高生の中には、今回が初めてのZoomブレイクアウトルーム利用や、パワーポイントを使って資料作成となった生徒さんもいました。現役の企業の方を相手にプレゼンテーションを実施する事に対し、最初は皆さんかなりの緊張感で張り詰めた雰囲気でしたが、熱のこもったプレゼンも多く、企業の方も、感心されていました。
【2nd sessionプログラム実施内容】
15:30-16:00 | 企業の取り組み事例を聞く |
16:00-17:30 | 2ndセッション本番 |
16:00-16:10 | SDGs文化祭の説明 |
16:10-16:35 | 文化祭参加生徒によるプレゼン① |
16:45-17:10 | 文化祭参加生徒によるプレゼン② |
17:10-17:30 | 全体共有+クロージング |
企業の方からのコメント・感想
【コメント1】 |
学生の方の純粋な気持ちから実際に行動されているお話や提案を聞くことで、日本や世界の将来がよくなるとワクワクしました。それと共に、企業人として社会人としても私自身も触発されましたし、しっかり社会のため人のことを考えた行動をしなくてはいけないと考えさせられましたし若い方から学ばさせていただきました。とても良い機会となりました。ありがとうございました。 |
【コメント2】 |
いずれの生徒さんも社会人を相手に緊張される場だったと思いますが、資料の準備から発表までありがとうございました。もし、本日のグループで一緒になった企業の方とつながりたい(特定のこの企業の人と)という生徒さんがいらっしゃれば、本日の分科会幹事を通してご連絡いただければいいのかと思います。 |
【コメント3】 |
複数の企業を巻き込んだ協業のアイデアは、学生の皆さんのようなアイデアから生まれるものではないかという気付きを頂きました。 |
【コメント4】 |
私は自社の事業と関係するSDGSしか考えていなかった。社会人は仕事の範疇で考えいる人が多いのではと思います。子供たちは自由にテーマを選んでSDGSに取り組んでいるのが新鮮でした。仕事では無く、人として考えなければならないテーマだと気づかされました。 |
【コメント5】 |
2つ目のセッションで、発表者が全て女性で、皆さんジェンダーを取り上げていたのが印象的でした。それも男女差ではなく、いずれも多様性の観点からアプローチしているところが、「ジェンダー」というものを考える上で外せないものだという事を、実感しました。 |
まとめ
企業の方は、SDGsについて専門的に関わっている方ばかりですので、とても良いコラボだったのではないでしょうか。やはり、発表の場というものは、人を成長させる良い機会です。GCNJの皆さん、参加した生徒の皆さん、進行をしてくださった(一社)ESD TOKYOの佐藤様、松井様、どうもありがとうございました。(関東地方ESD活動支援センター 新木)