ホーム > SDGs関連 センター事業 レポート  > <開催報告> 令和5年度 SDGs文化祭

ホーム > SDGs関連 センター事業 レポート  > <開催報告> 令和5年度 SDGs文化祭

2023.09.07 SDGs関連 センター事業 レポート 

<開催報告> 令和5年度 SDGs文化祭


今回で5年目となるこの企画は、SDGsに興味のある中高生の皆さんが、普段通う学校を飛び出して、地域や学年の違う他校の生徒や、企業でSDGsを担当する方との交流・発表をする場です。既にSDGsに関したリサーチや実践を行っている中高生の参加を募ったところ、6チームが参加してくれました。これはコンテストではなく、中高生の皆さんが考えたSDGsの取組みに対し、様々な立場の人と交流し、フィードバックをもらう学び合いの場です。「学校でSDGsについて学ぶ機会が少ない」、「社会で活躍する大人とSDGsについて話してみたい」、「自分が考えるSDGsアクションに対し、率直な意見をもらいたい」などと思う生徒の皆さんに、積極的にSDGsに関わる場所を提供しています。
 

【令和5年度 SDGs文化祭発表会 概要】

日時 令和5年7月27日(木)14:00~16:00 キックオフ:中高生同士の学び合い
令和5年8月4日(金)13:00~16:00 2nd session:企業のSDGs担当との交流
令和5年8月21日(月)14:00~16:00 振返り
実施方法 キックオフ・2nd session:ハイブリッド、振返り:オンライン
主催
共催
SDGs文化祭実行委員会
(一社)ESD TOKYO
協力 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン GCの社内浸透研究分科会SDGs分科会
一般社団法人 SDGsヒーローズ
内容 SDGsの担い手であるユース世代が集い、SDGsの課題解決に向けてユース世代が考えるアクションを、企業でSDGs担当をする社会人や全国の同世代との交流を通じて、SDGsアクションを深化させます。
対象 中学生及び高校生またはフリースクール等の生徒によるチーム(一人でも可)
参加資格 1.SDGsに本気で取り組みたい意欲があること
2.既にSDGsに関して、何らかのアクションを起こしていて、それを10分程度で発表できるものがあること
3.全行程(3回)とも参加できること
4.Web会議(zoom)への参加やEメールの使用が可能な通信環境があること
5.報告書・次年度広報に顔写真・作成資料の掲載が可能であること

 

【実施内容】

キックオフ:中高生同士の学び合い
(令和5年7月27日 地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)+オンライン)

ここ3年ほど、SDGs文化祭もコロナのため、フル・オンラインで実施してきましたが、今年度は久しぶりに対面で実施することとしました。
今年度は、地球を救うVTuber「きらめきひいろ」さんともコラボし、一般社団法人 SDGsヒーローズ代表理事の井上さんと、会場の中高生がzoom上でやりとりしました。2次元のVTuberさんと、リアルタイムで会話するのは、とても新鮮な感じでした。

 

この後、中高生が現在取り組んでいるプロジェクトを口頭で発表しました。
・途上国の教育支援(2件)
・中高生と大人がSDGsについて語る場づくり
・福島のオーガニックコットンのサポート
・廃棄される点字新聞のアップサイクル
上記5つのテーマの発表があり、運営を担う(一社)ESD TOKYO共同代表の佐藤駿介さん、松井晋作さんより、アドバイスを頂きました。
最近の中高生の中には、SDGsについては学校だけでなく、あらゆる場所でSDGsについて触れ、学び、考える機会がある、SDGsネイティブな生徒さんも多く、発表してくれた皆さんは、SDGsについての基本的な理解はもとより、実際にアクションを起こし、プロジェクトを立ち上げるなど、様々な活動に取り組んでいます。

今回のフィードバックを受け、参加する中高生の皆さんは、来週金曜に開催する2ndセッションに向け、資料をさらにアップデートして、企業の方へのプレゼンに備えました。

 

2nd session:企業のSDGs担当との交流
(令和4年8月4日 東京ウィメンズプラザ視聴覚室+オンライン)


2nd sessionは、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)GCの社内浸透研究分科会SDGs分科会にご協力いただき、SDGs文化祭に参加する中高生の発表を聞いていただき、コメント・アドバイスを頂くこととしました。
中高生も前回のキックオフでもらった感想を取り入れ、発表内容をブラッシュアップし、2nd sessionから新たに1チームが加わり、6チームの発表を行いました。
 
実施方法としては、ブレイクアウトルームを3つ設け、2つの中高生チームが2回ずつ発表を行い、企業の方には関心のあるテーマに自由に参加して頂きました。

ROOM-1 ①高校生と企業の交流の場
②カンボジアの教育を改善する
ROOM-2 ③発展途上国の支援
④福島とオーガニックコットン
ROOM-3 ⑤点字用紙を通じた視覚障害者支援
⑥バナナペーパーの普及

 
GCNJの両分科会のメンバーの方は、SDGsに精通されている方々ですので、かなり専門的なアドバイスをいただくことができました。
ブレイクアウトルームの中でも、専門的な知見からのコメントや、具体的な好事例などを頂きましたが、オンライン終了後にもアンケートフォームよりアドバイス等をいただきました。以下、参加企業の方からのコメントです。
 

  • 生徒さんたちが自分ごととして自分の言葉で語られている部分が多く、未来の担い手としてとても心強かったです。同時に、”大人になって働いたら社会の役に立てる”という考えは偏見だということに気づかされました。彼ら彼女らは既に大人と同じように社会の役に立っている。(化粧品メーカー)
  • 今回、初めて参加しましたが、中学生、高校生が、高い意識を持って活動されているのに驚きました。自分の中学生や高校生の時には考えられなかったです。このような高い意識をもった高校生がいるということがしれたということが良かったですし、いい刺激をもらったと思います。彼ら、彼女らに負けないように、大人も頑張っていかないと思いました。(製薬メーカー)
  • 学生のみなさんの真摯な姿勢、あふれるアイディアと行動力を垣間見て、とても感動し嬉しく思いました。自分も企業人としてやれること、やるべきことに、熱意をもって取り組んでいきたいと思いました。(電気機器メーカー)
  • 中高生の方々の中でも特にSDGsに関心が高い皆さまのプレゼンテーションをお聞きして、着眼点の鋭さ、行動力の高さに感銘を受けました。意見交換のお時間も頂戴でき、非常に有意義な時間でした。有難うございました。(化粧品メーカー)

 

最後に全体で集まり、オンラインで参加されている企業の皆さんと、本日の振り返りを行いました。企業の皆さんからは、発表した中高生への激励のメッセージや、コラボしたいなどのお申し出もいただきました。
 

振返り
(令和5年8月21日 オンライン)

振返りでは、今回SDGs文化祭に参加して学んだことや、今後の取組みについて、意見交換を行いました。以下のような感想が出ました。

  • 普段は学校の中の人としか話さないので、企業の人と話せたのは、考えたこともないよう意見とかももらえて、とても参考になった。
  • 数字をちゃんと出していなかったことに気づいた。しっかりデータを収集して、数字を出すことで説得力を出すことをしていかないといけないと感じた。
  • 企業の方で実際に障がい者の方と仕事をしている方とお話ができた。いろんな障害、性格があるのに、ひとまとめにして障がい者としていることに気づいた
  • 自分たちの意見を聞いてもらう場だと思っていたが、私たちが企業の活動について聞かれるとは思わなかった
  • 高三でもうすぐ受験なので、総合型受験で、企業さんからのフィードバックやプレゼンの経験を活かして、受験を頑張りたい

 

【関係者紹介】

■コーディネーター
松井晋作氏
・(一社)ESD TOKYO 共同代表理事
・桐蔭横浜大学 教育研究開発機構 専任講師
高校教員を10年間務めたのち、多摩大学を経て現職。目黒区・多摩市などで教育コーディネーターに従事する中で、関東地方ESD活動支援センターのユース応援企画のコーディネートを行う。研究分野は、ESD・SDGs・インクルーシブ教育・学校と仕事・社会をつなぐトランジション。
佐藤駿介氏
・(一社)ESD TOKYO 共同代表理事
・私立学校教諭
大学で政治学を学び、一般企業に勤務。その後、大学院を卒業し、私立高校の教員となる。
「実践に伴う知識の獲得」を掲げ、現在はESD/SDGs学習推進担当として活動している。

 

所感

今回で5回目を迎え、コロナの影響などで実施内容は毎年変わってきていますが、やはり中高生が学校の中だけで完結するのではなく、様々な立場の方とコミュニケーションすることで、大きく視野が広がるとともに、その先の進路選択にも大きく影響していると感じます。
ご参加頂いた中高生の皆さん、関係者の皆さん、ありがとうございました。

(関東ESD活動支援センタースタッフ:伊藤博隆)

 

令和4年度 SDGs文化祭
令和3年度 SDGs文化祭
令和2年度 SDGs文化祭
令和元年度 SDGs文化祭

ホーム > SDGs関連 センター事業 レポート  > <開催報告> 令和5年度 SDGs文化祭
ホーム > SDGs関連 センター事業 レポート  > <開催報告> 令和5年度 SDGs文化祭