実施期間 | 令和4年7月〜令和5年3月(全4回程度を予定) |
実施場所等 | 千葉県流山市(実践活動)+オンライン(プロジェクト・メンバー) |
目的 | 「地球温暖化の進行により雨の降り方が極端化」→「地域の地形的な特徴」(縄文時代に海だった場所には遺跡がない)、ハザードマップ(洪水)の理解→災害発生時の避難所開設訓練という一連の流れから、気候変動による影響と対策について学び、災害時に自分だけでなく、弱者を助ける人材育成を目指す、システム思考のプログラムを実践します。 |
主催 | 関東地方ESD活動支援センター |
ご協力 | 流山市教育委員会 学校教育部 指導課 流山市役所 市民生活部 防災危機管理課 流山市立東部中学校 流山防災まちづくりプロジェクト 流山市東部公民館 流山市立博物館 国立環境研究所 気候変動適応センター(CCCA) |
学び合いプロジェクトの概要
ESDを実施するにあたり、「体験」は学習者にインパクトのある学びの機会であり、そこに「驚き」、「発見」、「感動」などが加わることで、学習した内容がより定着します。令和4年度のESD2030学び合いプロジェクト(関東)では、「気候変動による影響と対策に関する、学びと実践」をテーマに、流山市立東部中学校の生徒さんを対象にESDプログラムを実施し、その学びのプロセスを「プロジェクトメンバー」の方とオンラインで共有します。
ワーキンググループは、本プログラムの内容を検討するチームとなります。
ワーキンググループ:メンバー
行政 | 流山市教育委員会 学校教育部 指導課:割貝誠一指導主事 流山市役所 市民生活部 防災危機管理課:高橋正臣係長、伊波美の里主事 |
学校 | 流山市立東部中学校:石井勝巳先生(教務主任) |
地域 | 流山防災まちづくりプロジェクト:矢口輝美代表 流山市東部公民館:若松 文館長 |
専門家(気候) | 国立環境研究所 気候変動適応センター(CCCA):吉川圭子副センター長 |
専門家(ESD) | 高田 研先生(都留文科大学 社会学部 特任教授、関東ESDC企画運営委員長) 二ノ宮リムさち先生(東海大学 スチューデントアチーブメントセンター 准教授 ) |
学びのテーマ「気候変動による影響と対策に関する、学びと実践」
今回のプログラムでは、分野や教科を横断して、「地域で起こり得る災害の原因を学び、発災時に自律的に行動できる」ことを目指しています。気候変動適応や、災害対応は、「自分ごと化」(主体性を持つ)することが大事ですが、地域の地形の成り立ちや、実際の避難場所となる体育館で実施することで、より現実感のある内容とし、大きな学びのインパクトが与えられることを期待しています。
STEP1:「気候変動の影響と適応」を考える
世界規模課題である、気候変動について学びます。「地球温暖化の進行により雨の降り方が極端化」することにより、各地で洪水などリスクが高まり、長期的には海面上昇の問題もあります。気候変動には、「緩和策」と「適応策」があり、今回は特に適応策について、水害リスクが増大することへの理解を深めます。
実施日 | 令和4年6月30日(木) |
対象 | 流山市立東部中学校1~3年生(約550名) →生徒への振り返りシートまとめ |
講師 | 国立環境研究所 気候変動適応センター 吉川圭子様 「気候変動への対応を考える」(発表資料PDF (6.8MB)) ※動画は、プロジェクトメンバー限定で公開しています。 |
STEP2:私たちのまちの防災
地域の水害対策を行う上で、地域の土地の特徴を理解する必要があります。縄文時代は今より温暖で、流山市の西側は海面上昇により東京湾が入り込んでいました。縄文人の住居跡である遺跡は、海面上昇でも海に没しない場所に立てられています。現代においても、かつて海であった場所は水害リスクの高い場所となります。ハザードマップの見方と、災害時の対応について学び、自らの行動について考えます。
実施日 | 令和4年7月8日(金) |
対象 | 流山市立東部中学校1年生(約150名) →生徒への振り返りシートまとめ |
講師 | 発表資料(PDF:3.6MB) ・流山市立博物館 学芸係長 小川勝和様 (当日発表:主任学芸員 宮川博司様) 「流山市の地形の成り立ち」 配布資料「流山市遺跡全体図」(PDF:1.8MB) ・流山市役所 市民生活部 防災危機管理課係長 高橋正臣様 配布資料「流山市ハザードマップ」 ※動画は、プロジェクトメンバー限定で公開しています。 |
STEP3:夏季課題
夏季課題の自由研究に、今回の学習と関連したテーマを選んだ生徒も多数おり、流山東部公民館にて、生徒が作成したレポートを掲示した。
STEP4:避難所開設訓練
最終となる3回目は、実際に災害の避難所に指定されている体育館で、流山防災まちづくりプロジェクト(NBMP)の皆さんにご指導いただき実施しました。実際に避難者となり得る地元の自治会の方にもご参加いただくことで、よりリアリティのある内容にしています。
NBMPの皆さんが大切にしていることは、「誰一人取り残さない避難所開設」。避難者の半数は女性であり、とかく男性目線で運営されがちな避難所を、女性、妊婦、高齢者、障害者、外国籍の人など、配慮がより必要な方になるべく負担のかからないように注意して運営する必要性などを丁寧にレクチャーしていただきました。
実施日 | 令和4年11月11日(金) |
対象 | 流山市立東部中学校1年生(約150名) 学区の自治会の方々 →参加者アンケートまとめ |
講師 | 流山防災まちづくりプロジェクト 神田 玲子 氏 國岡 季実子 氏 鈴木 ひかり 氏 田中 玲子 氏 橋場 眞理子 氏 宮岸 知子 氏 矢口 輝美 氏 山口 文代 氏 ※動画は、プロジェクトメンバー限定で公開しています。 |
プロジェクト・スケジュール
※学校でのプログラムの動画は、プロジェクトメンバー限定で公開しています。
募集要綱
※令和4年度の事業につき、現在は募集していません。
参加対象 | 気候変動リスクの影響を受けやすい地域の中高生・教員、気候変動(特に適応策)教育に関心のある方、防災教育に関心のある方 |
方法 | 実際に学校で開催されたプログラムの動画(メンバー限定公開)をご覧いただき、内容についてのご感想・ご意見・改善点などのコメントをお寄せください。年度末には、本プロジェクトを振り返るオンライン・イベントの実施を計画しています。 |
参加費 | 無料(オンラインに関わる通信費等は、各自でご負担ください) |
本プログラムは、ハザードマップや縄文時代の海進の様子などを、実施地のものに変更すれば、各地で展開が可能な内容です。気候変動(適応策)・防災教育にご関心のある方は、是非メンバー登録をしていただき、今回の学びをプロセスを共有して頂ければ幸いです。
プロジェクトメンバー募集チラシ (PDF:1.9MB) |
「ESD for 2030学び合いプロジェクト」とは
ESD活動支援センター(全国・地方8ヶ所)では、ESD活動推進に資するテーマを定めて地域内外のESD関係者に交流と学び合いの機会を提供することを目的に実施するものです。環境省、文部科学省及びESD全国センターでも、今回の成果を発表する予定です。
→ 全国センター 「ESD for 2030学び合いプロジェクト」
主催・お問合せ
関東地方ESD活動支援センター(担当:伊藤、島田)
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山B1F
TEL:03-6427-7975 FAX:03-6427-7976
kanto@kanto-esdcenter.jp http://kanto.esdcenter.jp