ホーム > センター事業 レポート 地域ESD拠点 教員・指導者向け  > 〈開催報告〉ESDfor2030学び合いプロジェクト(関東)自然体験を通じて、生活に関わるSDGsを学ぶ 第3回勉強会

ホーム > センター事業 レポート 地域ESD拠点 教員・指導者向け  > 〈開催報告〉ESDfor2030学び合いプロジェクト(関東)自然体験を通じて、生活に関わるSDGsを学ぶ 第3回勉強会

2021.10.07 センター事業 レポート 地域ESD拠点 教員・指導者向け 

〈開催報告〉ESDfor2030学び合いプロジェクト(関東)自然体験を通じて、生活に関わるSDGsを学ぶ 第3回勉強会

 

【本プロジェクトの概要】

 

タイトル 令和3年 学び合い 第3回 自然体験を通じてSDGsを学ぶ
日時 令和3年10月2日(土)13:30〜16:00
場所 Webにて開催(zoom)
主催 関東地方ESD活動支援センター
協力 NPO法人チャウス、

筑波大学付属坂戸高等学校

(ともに地域ESD活動推進拠点)

 
ESDを実施するにあたり、「体験」は学習者にインパクトのある学びの機会であり、重要な要素です。今回の研究会では、畑での「体験」を通じて、「食」と、「生ごみ削減」の大切さに気づき、実践する人が増えることを目的とします。どのようなプログラムを実施すれば、効果的な気づきがあるかを考える、参加型プロジェクトです。プロジェクトにご登録いただいた方と一緒に学び合いながら、効果的なプログラムを考えます。
 

【本日の実施内容】

作成プログラム発表会
 
第1回、第2回の講義を参考に、参加者に作成いただいたプログラム発表会を実施しました。皆さんのプログラムを参照しながら、次回、第4回 11/21(日)群馬県桐生市にある「チャウス自然学校」にて実施するプログラムについての話し合いを実施し、主に 高校の農業科の生徒さん方 と 小中学生の指導員をされている参加者 の皆様から 学校や家庭で培った実体験を活かした さまざまな意見が出されました。「プログラム参加者にどんなことを学んで欲しいか」という視点を意識して話し合いました。

<発表プログラム一覧>

 
(1)食べ物の気持ち~菌ちゃんと野菜が出会うまで~

(2)生きものはみんなぐるぐるサイクルつながっている

(3)生ごみで菌ちゃん野菜をつくろう

(4)大地から生まれたさつまいもをおいしく食べよう

(5)サツマイモ収穫と芋つる加工調理

(6)わたしたちのまなびあいをたしかめよう︕~なにがかわりましたか︖~

 

【参加者から各発表へのコメント】

 

(1)食べ物の気持ち~菌ちゃんと野菜が出会うまで~

 

  • スライド等が若い感性でとても素敵だった。草を土の中に還元する等のお話を自分の活動にプラスαとして取り入れてみたいと感じました。

 

  • SDGsのターゲット「再生可能エネルギー」にも視点を向けてプログラムを展開している点がよく勉強しているなと感じました。紙芝居を取り入れて子供に理解してもらうという点が、伝わりやすくていいと感じました。是非実際に実行にして欲しいです。

 

  • SDGsのターゲットを限定することなく、サツマイモを題材にして複数のターゲットにまたがることを理解してプログラムを作っている点がよかったと思います。また、空き時間に「秋をみつけにいく」など、自然学校での特色を拾って、絡められている点もよかったと思います。

 

(2)生きものはみんなぐるぐるサイクルつながっている

 

  • 生ゴミ処理、食品ロスを実感できるいい企画だと思った。先日のレクチャーで作物にとっては畑の虫も役にたっていることを学び、その点を反映できているのもよかった。
  • 「様々な種類のコンポスト紹介」というのはとてもよいポイントでした。自分が一軒家住まいであるため、コンパクトタイプというのが想像できていなかった。どういうものがあるのかを知りたいし、マンション住まいの方にとってハードルがあることを理解できた。

 

(3)生ごみで菌ちゃん野菜をつくろう

 

  • 生ゴミの分解を人の体に例えて表現している点がこども達に伝わりやすくよいポイント。
  • (実習)現場サイドとしては 3日後、1週間後、1ヶ月後を作り分け、準備するのは難しい部分もあるが、コンポストの中でやるのであれば対応していけるので可能になる。
  • 生ゴミを人間の体に例える点で、「体の中に食べ物が入って、消化して、うんちとして排泄する。」ということをターゲット(保育園児、小学校低学年)が理解できるか少し心配になった。
  • 「プラスチックを混ぜる」という点はとても興味深い。「土壌で分解されない」という事実を観察しながら、他のものと比較して理解していくのにとてもよい機会になる。

 

(4)大地から生まれたさつまいもをおいしく食べよう

 

  • サツマイモの品種の紹介は面白いと感じました。
  • ソーラークッキングは良い考えだが、天気が悪かったときは焼き芋が作れなくなってしまうので、代替え案を考えておく必要がある。実際現場ではソーラークッキングでは、焼き芋ではなく蒸しイモになると思われる。「焼く」となると災害時も使えるものが必要、ダッチオーブンを用意しておくなどが代替え案として考えられる。
  • (前段「焼く」、「ソーラー」を受けて)特定のエネルギーが使えない場合、別のエネルギーを使うようにする、とういうふうに、エネルギーの勉強にもなるが、最終的には何を参加者に学んでもらいたいかが重要になってくる。
  • サツマイモの品種を紹介するという点がいいと思います。多様な品種をいろいろなところで作ることは食料安全供給の観点でも重要。また川越はサツマイモが名物なので、埼玉自分の教えている高校の授業でも取り入れたい。

ソーラークッキングをできるようにすると、学校にはピザ釜があるので、色々なバリエーションができるといいなと学べた。

 

(5)サツマイモ収穫と芋つる加工調理

 

  • きんぴらが食べたくなりました。周りを歩いて野草などを天ぷらにしたりすると大地を感じることができていいと思います。
  • 大量に廃棄されるツルをコンポストに入る前に、「食べてしまう」という発想は面白い。
  • 芋づるが食べられることを知らなかったので驚きました。
  • 現場で畑の指導していただいている森さんと話しをしたが、体験だけではなく、食べるアクションがあった方が、学びは定着するだろう、という意見が出ている。「芋づるきんぴら」が気になっていて、人員を考えると難しいが、一緒に畑をやっている農家の方や子ども食堂の方に協力を頼むことで実現可能となるので、新たなパートナーシップでやるのもありかなと考えてみます。

 

(6)わたしたちのまなびあいをたしかめよう︕~なにがかわりましたか︖~

 

  • 日本エシカル推進協議会さんが、実施している効果測定システムでWebページから調査できるようになっている。プログラム受講前、事後に50問に回答することで、参加する前と帰ってからどの部分の理解が促進したかを測定することができ、アンケート方式を取っている。プログラムによって伸ばす力が違うので、取り入れることで効果測定につながる。(実際に現場で取り組んだ筑波坂戸建元教諭より解説)
  • 参加してくれる対象年齢の小学生だけで、アンケート回答をするのは内容が難しいので、親子で一緒にやる必要があると感じた。

 

第4回 11/21(日)現地実施プログラムについての意見交換

 

【みんなが興味のあるコンポストを取り入れてみよう! 】

 

  • コンポストをメインでプログラムを作りたい。実施後にコンポストを持ち帰って経過を自宅で見られるようにしたら愛着がわき興味を持ってもらうことにつながると思う。
  • コンポスト、堆肥化を要素として入れたい。ESDの一番のポイントは自分事化してもらえるかどうか。楽しそうというのがないと継続できない。
  • 食べることは嫌いな人がいない。生きていく上では絶対に必要なことで、食べることで出る「ゴミ」というのは、本当は循環できるんだよと伝えられるといい。

 

【コンポストの生ごみ臭い問題をどうするか?】

 

  • 生ゴミを入れるとにおいが出てくるという問題に対して、「ポタジェ」という栽培方法がヨーロッパであり、庭の草を土に入れる方法があることを聞いたことがある。生ゴミから出てくるにおいが、香りの強いハーブで緩和させることができたら素晴らしいと思う。自身でもベランダに置いて実験する勇気がなくてできなかったので、ローズゼラニウムとかを土に混ぜるなど、若い感性で是非今回、試みて欲しい。
    *後日参加者より「家庭菜園の農法 コンパニオン・プランツの育て方」についてのお話と情報をいただきました。

 

  • 段ボールコンポストをやっているが、コーヒーの滓を入れている。グレープフルーツの皮を入れると初めは納豆きつめだったが臭いが、コーヒーのにおいに変わり悪臭を抑えられる。

 

  • 昔、大型のコンポストを設置しているところは臭いというイメージがあった。自分たちでやり始めて、最後に土をかけると臭いがしないことを知ったので(先行イメージがあるため)その対策が必要だと思う。ハーブを入れると多年草なので、においを抑えられるかもしれないが、におい消しとしては、レモングラスなどがよいかもしれない。田舎なので虫除けでハーブ育てているお宅も多いので活用できると思われる。

 

【コンポストの形状はどんなものがベストか?】

 

  • 継続して今後もやってみたいという気持ちになって欲しい。今、実際に自分でやっている「段ボール」だと混ぜる作業に苦労するし、持ち帰りが難しいと思われる。友人に「ペットボトル」と「牛乳パック」でやっている仲間がいるが、小量なのでかき混ぜることも容易でこのプロジェクトにちょうどいいと思う。
  • 「ペットボトル」と「牛乳パック」は実際の家庭で生ゴミ処理としては、収容量が少ないが、体験会で生ゴミの経過観察するにはちょうどいいサイズだと思う。観察と体験を一緒にできるようにする。
  • 我が家ではコンポストはプランターコンポスト。普通のコンポスト×2個位のサイズで、5人家族でもすぐにいっぱいにならない分量がある。ペットボトルと牛乳パックだと観察用として取り入れてもらえても、続けてもらうきっかけになるかどうかは悩みどころ。
  • いくつかのコンポストを紹介する案があった。フェルトのバッグはオシャレでいいなと思うものがあるので共有します。
  • フェルトコンポストは凄くオシャレだが、「おしゃれ」と「コスト」を天秤にかけて、コンポストを選んでもらうにはどうすればいいのかと悩みました。

 

【参加者に自分事化してもらうには…? 】

 

  • 子ども対象だと「ものを作る」だと印象に残りやすい。料理もしたがると思うので取り入れた方がいい。焼き芋を提案していたが、天気でダメだと芋づるのキンピラがいいなと思った。

 

  • 現場サイドとしては、焼き芋が一番スタンダード。ソーラークッカーに興味を示されているので「やってみようかな」という気分になってきました。天気が悪かったらオプションでダッチオーブンかオーブンという代案もあります。ビザ釜も使えます。キンピラも、ツルがこれだけ生えているということを見てもらった上で食べてもらうのは大変いい機会になると感じました。みんなで作るのは(今回のプログラムでは時間が短いため)事前に調理して提供する必要となり、当日も調理の待ち時間ができるので、子供向けに紙芝居とかをやってもらえるとありがたいと思います。

 

  • レクチャーをかみ砕いて、子どもにわかりやすく伝えられる紙芝居みたいなものができればいいなと思う。参加している高校・農業科の生徒さんに作ってもらえるとありがたいと思っている。

 

次回 現場実習 令和3年11月21日(日)

次回は本日の参加者みなさんの意見を反映した「親子対象・自然体験プログラム」を群馬県桐生市@チャウス自然体験学校にて現地実習を予定しております!
追加参加メンバーも引き続き募集しておりますので、ご興味お持ちの方は以下より気軽にご連絡ください。(関東地方ESD活動支援センター 新木)

ESD for 2030学び合いプロジェクト~「自然体験を通じて、生活に関わるSDGsを学ぶ」追加メンバー募集

ホーム > センター事業 レポート 地域ESD拠点 教員・指導者向け  > 〈開催報告〉ESDfor2030学び合いプロジェクト(関東)自然体験を通じて、生活に関わるSDGsを学ぶ 第3回勉強会
ホーム > センター事業 レポート 地域ESD拠点 教員・指導者向け  > 〈開催報告〉ESDfor2030学び合いプロジェクト(関東)自然体験を通じて、生活に関わるSDGsを学ぶ 第3回勉強会